英語以外にも注目! ニーズに合った「プリスクール」の選び方

世界で活躍できる子どもを育てたいという親のニーズだけでなく、復職時の預け先としても注目されているプリスクール。数あるプリスクールの中から、ニーズに合った施設を選ぶための比較ポイントについて解説します。

待機児童の受け皿としてのニーズ

認可外保育施設の中で、英語教育に特化した施設がプリスクールです。プリスクールが注目され始めたのは、2000年前後。その後、全国で続々と開設されています。2020年度には、グローバル化に対応できる基礎的な力の育成のために、「外国語活動」が小学校3、4年生に移り、5、6年生に教科としての「外国語科」が新設されました。国際バカロレア(IB)といった世界基準のカリキュラムを採用する小学校も増えており、未就学児の教育機関として、英語で学ぶプリスクールへの注目もますます高まっています。

一方で、2016年には「保育園落ちた日本死ね!!!」という匿名のブログをきっかけに、待機児童問題に注目が集まりました。妊娠中から保活(保育園に子どもを預けるための情報収集や活動)を始めなければ、預けることが難しい地域もあるようです。そのような地域では、復職時に預け先を確保するためには、認可外保育施設への見学や申し込みを並行して進める必要があります。多くが認可外保育施設であるプリスクールは、教育プログラムやコース設定なども施設ごとに自由に決められます。それぞれ特色があり、受け入れ時間なども細かく違っているので、比べる前に、何を軸にするか決めておくことが大切です。

プリスクールの比較ポイント

早期からの英語教育を目指す場合と、復職時の預け先としてプリスクールを選択する場合では、選ぶ基準も違ってきます。まずは優先順位を決めて、これだけは譲れないという軸を決めましょう。

コース、受け入れ時間

週5日のフルタイムだけでなく、時短や週5日未満のコース、土曜日のコースがある施設など様々です。対象年齢の区切りも、施設によって異なります。受け入れ時間の設定にも、9:00~14:30、9:30~15:00、8:30~17:00など、細かい違いがあります。復職時の預け先とする場合は、30分でも大きな違いです。

延長保育、長期休暇

施設によっては、別料金で朝、夕方に延長保育があります。急な残業などが想定される場合などは、延長保育の有無も重要です。夏休みや冬休みなど、長期休暇が長い施設もあります。その間にサマープログラムなどを実施する施設もありますが、その費用が余分にかかります。

衛生管理、安全対策

スクールのサイトから知ることができる場合もありますが、そこまで書かれていないことも多いです。「認可外保育施設指導監督基準」をすべて満たしている届出対象施設には「証明書」が発行されます。証明書が発行されている施設は、市区町村のサイトなどから知ることができます。

教育プログラム

英語教育に関心が高い保護者にとっては、教育プログラムは特に重要なチェックポイントとなるでしょう。英語イマージョン、国際バカロレア、クリエイティブ・カリキュラム、レッジョ・エミリア教育、STEM教育(STEAM教育)、モンテッソーリ教育など、施設によってプログラムも異なります。子どもにどのプログラムが合っているか、それぞれのメリット、デメリットを知ることが大切です。

アクティビティ

英語を使いながら、アウトドア、ミュージック&ムーブメント、アート、ダンス、演劇、ICTの活用など、施設によって様々な活動を展開しています。英語にプラスして、何を学べるかを調べておくことも大切です。

講師、スタッフ

多くの施設は、ネイティブ+日本人のペアで指導しますが、ネイティブのみの施設もあります。保護者とのやりとりをする事務スタッフが、日本人かどうかもチェックポイントとなります。

送迎バス、給食

送迎バスや給食の有無も、施設によって様々です。アレルギーへの対応、食育に力を入れている施設もあります。

体験レッスン、選考、募集時期

見学や説明会だけでなく、実際に体験できる施設もあります。面接や行動観察などによる選考のほか、説明会への参加が必須という施設もあるので、事前に確認しておかないと申し込みさえ出来ません。募集時期が決まっている施設だけでなく、定員に空きがあれば随時募集している施設もあります。

費用

最終的には、費用が決め手になると思いますが、費用を公開していない施設もあります。メールや問い合わせページから費用一覧を請求できる施設、電話で問い合わせなければならない施設、見学や説明会を申し込まないと教えてもらえない施設もあります。また、保育無償化の対象となっているかも重要です。施設のサイトに対象となっていることが書かれている場合もありますが、書かれていない場合は市区町村のサイトなどで確認できます。
※保育の無償化は、施設が対象となっているだけでなく、利用者が「保育の必要性の認定」を受ける必要があります。

プリスクールを選ぶ際には、これらの中で優先順位が高い項目からチェックしていくと、効率よく絞り込んでいくことができるでしょう。

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