その施設大丈夫? プリスクールの安全性をチェック! 認可外保育施設の「証明書」とは?

世界で活躍できる子どもを育てたいという保護者のニーズが高まり、英語で保育するプリスクールも増加しています。プリスクールは、レッジョ・エミリア・アプローチや英語イマージョン教育など、様々な教育メソッドが魅力です。しかし、施設を比較する際には、それ以外にも注目すべきポイントがあります。今回は、プリスクールの安全性について、認可外保育施設に交付される「証明書」などのチェックポイントを解説します。

東京都などが交付する「証明書」とは?

本サイトで紹介しているプリスクール(英語保育施設)は、厚生労働省「認可外保育施設指導監督基準」を満たし、東京都から証明書が交付済みの施設です。(令和4年2月時点)

保育施設は、認可保育所と認可外保育施設に大きく分類されています。認可保育所は、国の設置・運営基準を満たし、都道府県の認可を得て、公的な補助を受けている施設。一方、認可外保育施設は、基準適合や認可を必要とせず、原則、公的な補助がありません。認可保育所と比べて、多様で柔軟な保育を実践することができるので、あえて認可外保育施設を選ぶ保護者もいます。本サイトで紹介しているプリスクールも、認可外保育施設です。

「認可外」と分類されているので、不安に思う保護者も少なくないでしょう。しかし、安全性に関する基準が何もないわけではありません。1970年代から増え始めたベビーホテル(認可外保育施設に分類)で事故が相次いだことから、1981年には児童福祉法が改正され、認可外保育施設への立入調査と指導監督が行われるようになりました。また2001年には、指導監督指針や指導監督基準が作られ、改善勧告に応じない場合の公表等も措置されました。基準を満たし、認定を受けた施設に対しては証明書が交付され、市区町村のサイトなどで証明書を交付している施設の一覧を公表しています。

「認可外保育施設指導監督基準」は、保育に従事する者の数及び資格、保育室等の構造設備及び面積、非常災害に対する措置など、細かく定められています。
※詳細は、東京都福祉保健局のサイトで公開されている資料参照。

・認可外保育施設指導監督基準
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hoiku/ninkagai/shidoukantoku-kijun/youkou031001.files/kijun-1_030622.pdf

各プリスクール施設のホームページからわかること

「証明書」が交付されているかどうかは、安全性に関する1つの判断材料になりますが、各施設のホームページからわかることも多数あります。まずはホームページをしっかりとチェックして、掲載されていない情報は問い合わせをするか、説明会などで確認しましょう。

講師やサポートスタッフの言語や資格

プリスクールはオールイングリッシュの施設も多いですが、施設内での様子などを確認したいときには日本人が対応してくれる施設の方が安心でしょう。保護者からの連絡や相談に、日本語で対応してくれるかどうかも確認しておくことが大切です。また、ネイティブ講師をサポートするスタッフが保育資格を持っているかどうかも、チェックポイントとなるでしょう。

講師紹介ページからは、保護者にとって重要な情報を読み取れることも多いです。例えば、ネイティブ講師の定着率。長期にわたって在籍している講師が多数いる施設の方が、安心感があるでしょう。在籍年数が書かれていない場合でも、紹介文などから読み取れることもあります。実際に見学する際には、顔写真のスタッフが在籍しているか、確認することも大切です。もしかしたら、更新されていないページがあるかもしれません。

ウェブカメラの導入

外部からの侵入者への対策だけでなく、スタッフや子どもの様子を映像で確認するためにも、防犯カメラは重要な役割を果たすようになりました。リアルタイムで施設内での様子が見られるように、ウェブカメラを設置している施設もあります。仕事の休憩時間などに子どもの様子を見られるだけでなく、遠方に住んでいる祖父母が孫の様子を見ることなどもできるので、保護者からの注目度が高いサービスです。

食の安全性

給食を提供している施設でも、施設内で作っている場合と、お弁当などを業者に注文する場合があります。注文する場合、一般的なお弁当のほかに、近隣のオーガニックカフェなどに注文している施設もあります。施設内で作る場合は、様々なこだわりが見られる施設も多いです。近年は、食育に力を入れている施設が増えました。有機野菜農園と提携し、野菜以外も無添加食材を使い、栄養士が献立を作っている施設などはより安心感があるでしょう。提携している農園での体験学習などが、プログラムとして組まれている施設もあります。また、アレルギーがある場合は、きめ細やかな対応をしてくれるかも重要なポイントとなるでしょう。

健康管理

嘱託医や嘱託歯科医、看護師について詳しく書かれている施設もあります。看護師が常駐している施設なら、より安心感があるでしょう。医師との連携などは、ホームページに書かれていないことが多いので、説明会などで確認しましょう。

非常時の対応

災害時にはどこに避難するか、定期的に避難訓練を行っているかなども、重要なチェックポイントとなります。また、非常時に子どもに対してどの言語で対応するかも確認しておくとよいでしょう。英語を身につけるために、オールイングリッシュの環境を希望する保護者は多いです。しかし、まだ英語がよくわからない子どもにとって、非常時の対応も英語となると、迅速な避難が難しくなるかもしれません。地震や火災はいつ起きるかわかりません。学びの場としての環境だけでなく、非常時のことも確認しておくことが大切です。

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